沖縄大学 履修ハンドブック
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 健康課題の解決は、国や県、市町村の取り組みが重要な役割を担うことが当然ですが、同時に、それを担う人材の育成も重要となります。健康栄養学部管理栄養学科(以下、本学科)では、沖縄県の掲げる「男女ともに平均寿命日本一」に貢献できる人材の育成、とりわけ、管理栄養士を養成します。 高度な専門家が社会の各分野で求められる時代となり、専門職としての管理栄養士への期待は大きく、またその資質向上のため継続的専門教育が強く望まれています。そうした中、沖縄県で唯一の管理栄養士養成課程を置く本学科は、沖縄県内における栄養学の拠点とも言えます。 今日の医学?医療の進歩は目覚ましく、チーム医療において、その高度な知識と技術の細分化、専門化が進んでいますが、今後将来に向けて益々その傾向は進んでいくと考えられます。このような専門的知識と最新技術を修学するのみならず、問題を提起し、解決、発展する能力、さらに、豊かな人間性?倫理観を兼ね備え、全人的なキュア?ケア医療のできる人材育成が社会的に必要となっています。本学科では、こうした保健医療分野における学術の進歩と技術の革新、並びに社会的要請に対応できる管理栄養士、そして栄養教諭を育成します。 また、沖縄は地理的には日本の最南端に位置しており、食素材のなかには本土とは異なったものも使用され、特徴のある食形態(食文化)が見られます。将来的には食素材の共通性から中国やその他のアジアの国々と交流を深め、東南アジア諸国及び太平洋にある島嶼国の人々の健康増進にも大いに貢献しうるものであり、アジア?太平洋諸国との国際交流?貢献にも通じます。これら、沖縄県の置かれた自然的(亜熱帯)、地理的(島嶼環境)、歴史的特長を踏まえ、南に開かれた世界の中にある沖縄という意識を持った指導的人材を育成します。 本学科では、沖縄大学の建学の理念を踏まえ、「地域に根ざした健康活動に寄与する栄養に関する専門家の養成を目指す」という目標を掲げ、食による健康の保持増進並びに傷病者療養のための栄養管理や栄養指導のできる「管理栄養士」を養成します。そして、以下のディプロマ?ポリシー(学位授与の方針)を定めています。〈ディプロマ?ポリシー〉(1)幅広い教養と複眼的?総合的思考力(2)他者との協働力(3)専門的知識?技能の活用力(4)地域共創力(5)主体的な学習力124 幅広い教養を修得し、複眼的?総合的な思考のもとに、生命倫理の原則?科学的根拠に基づいた「栄養の指導」ができる。 人々の人権?人格を尊重し、共生社会を理解し、互いを尊敬し、また、常に自らを律し、人格の陶冶に努めることができ、関連職種や関連機関と連携?協働して、人々の健康および生活の質(QOL)の向上に寄与できる。 栄養学および「食」の分野のリーダーとして社会の幅広いフィールドで活躍できる技能を習得し、自らの専門性と他の関連職種の役割を理解し、連携?協働してチーム医療を実践できる。 沖縄県の自然的、地理的、歴史的特長を踏まえた食と健康の関係について探求?応用し、沖縄県はもとよりアジア?太平洋諸国の公衆衛生の向上に寄与できる。 管理栄養士?栄養士として高度な専門的知識を生涯にわたって主体的に学習し、社会貢献できる。★登録取消期間★ 前期?通年科目 → 5月末  後期科目 → 11月末健康栄養学部管理栄養学科の理念

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